半世紀に渡る、サステナブルな日本のものづくり!「まどろむ酒器」株式会社新越ワークス山後隼人さんインタビュー後編

更新日:8月18日


今井みさこ:前編では、「まどろむ酒器」のものづくりのストーリーを伺いました。後編は、サスティナブルやSDGS(持続可能な開発目標)への意識について伺います。具体的にどのような取り組みをされているのですか。


山後隼人なるべく長く使える、いいものを作るというのは一貫して企業として大切にしています。壊れやすいと買い替えが必要になったり、処分するにも費用がかかったりしますよね。

また金属はリサイクルが100%可能で、環境への負担が少ない材料を使っています。

他にはエネルギー事業部があり、そこでは”ペレットストーブ”という環境に配慮した商品開発を行っています。このストーブの燃料は日本の森林を整備することで発生する間伐材や林地残材等を主原料としたもので、使い続けることで地域の森を保全するということに直接繋がります。また、木質ペレットを燃やす時に出る二酸化炭素は、樹木が成長する時に吸収した二酸化炭素だけで、他の化石燃料に比べて環境への負担がとても少ないです。ペレットストーブをより多くの人に使っていただくことで、より環境がよくなる。さらに、このペレットの原料は僕たちの地元・新潟の間伐材を使用することで、間伐するという地元の雇用をうみ、森も保全するという循環を生み出しています。今後、環境問題を考えるうえでエネルギーはとても大きな役割を担っているので、力を入れていきたい事業です。


木村真悠子:環境問題はさらに注目される分野ですね。


今井みさこ:その一端を「まどろむ酒器」も担っているのでしょうか?


山後隼人:そうですね。「まどろむ酒器」は銅と錫メッキを用いた金属酒器なので、リサイクル可能な商品です。この酒器では銅と錫メッキという素材を使うことをすごく大切にしています。例えば、ステンレス製の酒器だと少し金臭い感じが残ってしまうことがありますが、錫メッキはそういったことがなく、口当たりもよくしてくれる。さらに、銅は熱伝導率高く、冷たい液体を入れると酒器に温度が瞬時に伝わり、ふわ〜と転写シートの色が美しく変化していく。この驚きを感じられるのは銅を使用しているからです。ステンレス製だと熱伝導率が悪いので、転写シートが色が変わるまでに時間がかかってしまうんです。ガラス、陶器でも難しい。

銅の熱伝導率で転写シートを美しく表現し、錫メッキで味をよくする。銅と錫メッキの特質が生かされた商品で長く使っていただけます。

今井みさこ:そうなんですね。わたしはこれまで金属にこだわったことがなく、よくわからずに100円均一の金網ザルを使っていたりします。