脱使い捨てプラスチック、減プラスチック分野のキーパーソン・原田禎夫先生に聞いてみた!#サステナ部の魅力!!


今回は、大阪商業大学公共学部公共学科の准教授であり、海洋プラスチック問題を研究なさっている原田禎夫 (はらだ さだお)先生をゲストにお迎えして「#サステナ部 と亀岡市の取り組み」についてお話ししています。


今井みさこ(以下・み):「みなさん、こんにちは。今回は、大阪商業大学公共学部公共学科の准教授であり、海洋プラスチック問題を研究なさっている原田禎夫(はらだ さだお)先生をゲストにお迎えしています。原田先生、はじめに自己紹介をお願いします」


原田先生(以下・原田):「みなさん、こんにちは。私は現在、大阪商業大学公共学部で河川環境保全の研究しています。どうぞよろしくお願いします」


:「ありがとうございます。私の自己紹介もさせてください。サンフランシスコ在住の一児の母で、ゴキゲンらぼを運営している今井みさこです。ゴキゲンらぼでは、毎月の季節と文化に合わせたサステナブルな暮らしを提案する企画「#サステナ部」や、日本のPodcastのメンタルヘルスランキング1位にもなった「お坊さんにお悩み相談ゴキゲンてらす」などを運営しています。変化の激しい時代に生きるわたしたちの指針となるようなメディアを目指して発信をしています。ここで発信している内容は、アメリカの大学などの授修了させた知識をもとにしています。よろしくお願いします。まずはじめに、原田先生は2007年にNPO法人プロジェクト保津川を立ち上げ代表理事をされていると伺っています。NPOを立ち上げたきっかけを教えてもらえますか?」


市民の気持ちを高めた「保津川」の存在

原田:「今、世界中で問題視されている海のプラごみですが、大半のごみは川から流れ出していて、多くは街からのゴミなんです。私が住んでいる京都府亀岡市は京都府中部を流れる保津川が流れていて、古くから水運が盛んです。水運は今は観光川下りに姿を変え、保津川下りとして世界中から多くの観光客がお越しになります。 ある時、この保津川下りの船頭さんから、ゴミの問題に悩まされていると相談を受けました。写真を見せてもらうと、峡谷に大量のプラスチックごみが溜まっていて、とても衝撃的でした。 船頭さんだけで清掃できるレベルじゃないと思い、市民のみなさんにもこの問題に関心持ってもらおうとNPO法人を作りました。15年前に立ち上げたのですが、当初は亀岡市には海がないので、地元の人に海のゴミを減らそうと呼びかけても「海ごみの問題がどんな関係あるの?」という反応で、なかなか理解をしてもらうこと自体が難しかったんです





「地元のみなさんに関心を持ってもらうため、どのような動きをしたのですか?」


原田「環境を守りたい、海のプラごみ問題を解決したいというメッセージと共に、ふるさとの川を守りましょうという声掛けをするようにしました。誰もが共感できるキーワードを見つけて取り組みを進め、平成30年12月13日、亀岡市と亀岡市議会は『かめおかプラスチックごみゼロ宣言』を行いました。


日本で初めてレジ袋の提供を禁止する、ということで大きな注目を集めましたが、この宣言までつながったことは、船頭さんも市民のみなさんも一緒に頑張ってきた成果だと思うんです。なので、まずは身の回りの人と意識を合わせることが、こういった取り組みには必要なことだと思います」





#サステナ部 を原田先生が解説!

「10年以上の継続的な取り組みの結果、住民と行政が手を取り合い条例が成立したのですね。素晴らしいですね。物事を進める上で、意識を合わせることはとても重要です。 私はその意識を共有しながら毎日が楽しくなることを伝えたくて、毎月『#サステナ部』を企画しています。こちらが3月のカレンダーです。 原田さんは幅広く実践されていると思いますが、気になるものはありますか?」


原田「当たり前のことなんですが、自分ができることを一つでも多く考えて、実行に移していくことはとても大事なことなんですね。 それと同じくらい大事なのは項目11の情報を広めて仲間を増やしていくかだと思います。環境問題は難しそうだとか、『意識高い系』というような言葉でひとくくりにされてしまったり、自分には関係ない、一人でやっても意味ないと考えてしまうる人もいますよね。 あるいは、環境に配慮した商品は値段が高いことが多いので、問題意識があっても手が届かないという人もあったりします。『できない理由』がネガティブなだけじゃないんですね。なので『#サステナ部』のコンセプトにある楽しみながらという気持ちでやることは、とても大事なキーワードだと思います


「ありがとうございます。原田さんは長く実践と研究なさっているからこそ、感じることがありますよね?」


原田「これまで環境問題に熱心に取り組んできた人ほど、自分がすごくいいことをしているという気持ちから、他の人に対して、上から目線になってしまうこともあったのではないかと思うのです。せっかくいいことをしているのに、自ら敵を作ってしまっていた、なんてこともあるかもしれません。個人だけの活動だとどうしても限界がありますよね。


環境問題の解決も、個人の取組から仲間が増えて、多数派になって、政治を動かして社会の仕組みを変えていかないといけません。環境を守りたいと市民が声を上げて、政治家が法律や条例を作ります。個人の取り組みから、仕組みづくりまでが繋がっていると思います。


よく、『保津川は有名な観光地だからできたのでは?』と言われますが、そうではなくてどんな地域にも歴史とか文化がありますから、それに根差した取り組みが大事なのだと思います。有名な観光地である必要はないんです。そこ住む地元の人が大事にしたい風景とか残したい建物は必ずありますよね。それを見つけることが一つの鍵になるんじゃないかと思います」


地域の文脈を知ることは、自分のアイデンティティの形成を知ることになり、自分のこれまでの歴史を大事にすること、そして自分を大切にすることにつながると思います。そう思えたら、今のゴミ問題も自分とは関係ないとはいえなくなるということですね。とても共感できます」




原田「『#サステナ部』の3月のカレンダーにある項目1の『ひな祭りをお祝いしよう!』と入ってますね。私は両親の影響もあって季節の行事が大好きなんです」


「そうなんですね。日本の文化や習慣をちゃんと継承することを意識してもらいたくていれました


原田「京都や大阪のお雛様は男雛と女雛で並びが東京などとは左右、逆なんです。全国的には、明治になって西洋式の並び方が入ってきたことで変わっていったのです。京都の並びがもともとの並びなんですよ」


「知らなかったです!『#サステナ部』を通して、たくさんの会話が生まれてくれたら良いなと思っているので、嬉しいです。地域によってひな祭りのお祝いの違いもあるかもしれないですね」


原田「お祝いのちらし寿司も関東と関西では違いますよね。関東では酢飯の上にお刺身などが並べられますが、関西では甘辛く炊いた具材が刻んで混ぜ込まれていますよね。それぞれの地域に伝わる子どもの成長を祝う文化風習は大事にしたいと思います」


「他に気になる項目はありますか?」





原田項目4『モノを長く使う』という点で、実践していることがあります。僕はスキーをするんですが、スキーウェアは長く使える流行りに左右されないデザインのものが欲しいので、スキーウェアではなく登山用のウェアを買っています。前のものは20年くらい使ってました。





項目5『マイボトル』は前回ご紹介されていたタイガー魔法瓶のマイボトルを愛用しています。





項目6『マイバッグ』もレジ袋が有料化になる前からもちろん持ってます。マイバッグは持ち歩くのを忘れてしまうという声もよく聞きますが、持ち歩くバッグすべてにセットしておけば、忘れる心配もいらないですよね。





項目7『地元の食材を選ぼう!』ですが、亀岡は農業が盛んな地域で、有名な伝統野菜の京野菜の約7割は、亀岡市と隣の南丹市で生産されているそうです。野菜はスーパーマーケットでも買いますが、農家の前にある無人販売所で売ってたり、地域の直売所の美味しい野菜を積極的に買っています。





項目8『使い捨てのプラスチックの使用をひかえよう』は、自分からもらうようなことはないですが、プラスチックの使用は控えたいけど、なかなか減らないんですよね。プラごみは恐ろしい量が出るんです」


プラごみ問題を深く知ろう!


「わたしが住んでいるサンフランシスコは、ごみ焼却がないんです。なので、すべてのごみは、埋め立てか、リサイクルまたはコンポストに分かれます。ただ、ごみを出す時に払わなきゃいけない金額が、埋め立て一番大きなゴミ箱の場合は月/約6,000円(51ドル)。リサイクル、コンポストは月/235円〜(2ドル)なんですね。リサイクル、コンポストは大きさ関係なくこの値段なので、埋め立てごみを出す量は減ってきています


原田「日本ではなかなか選択肢がないんですよね。テイクアウトもそうですが、買い物をすると肉、魚、野菜、フルーツまですべてプラスチックで包装されていますよね。うちには小学生の子供がいるんですが、お菓子は個包装がとても多いと感じます。

わが家は、生ごみは堆肥化、新聞は古紙回収しているのですが、プラごみだけはなかなか減らないです。亀岡市は飲食店も一緒になって取り組みを進めているので、テイクアウトはプラではない容器を使うようになってきています」


「素材が変わっていくといいですね。サンフランシスコは、テイクアウトも規制が変わって、コンポストできる容器になってきています」




原田「日本のプラごみが減らない大きな理由は、ゴミを燃やしているからなのです。OECD(Organisation for Economic Co-operation and Development:経済協力開発機構)諸国の中で、日本は都市のごみのリサイクル率が下から4番目に低いんです。

それはなぜとかいうと、堆肥化をほとんどしてこなかったからなんです。レジ袋が有料化になった時、レジ袋はごみを入れるのに必要なのにという意見が出たんですが、これは日本特有の話です。

プラごみのことを考えるときにセットで生ゴミのことを考える必要があるんです。今、亀岡市は生ごみを堆肥化する実証実験を始めつつあります。その大きな理由は、亀岡市が熱心に環境問題に取り組んでいるからという理由だけじゃなく、焼却施設にはとてもお金がかかっているんです。人口減少が進む中で、施設の維持や更新も大変な問題なのでコミュニティ・コンポストの取り組みを始めました。生ごみの8割は水分といいます。生ごみを燃やさなければ焼却施設はその分、小さくできる。今、亀岡市では生ごみを減らす取り組みとして、コミュニティ・コンポストの仕組みづくりを農家や消費者のみなさんと一緒に取り組んでいます」






ーーーーーー後編へ続きますーーーーーー




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